外科

主な診療対象

  • 消化器外科
  • 腹腔鏡手術:おなかのヘルニア(脱腸)、胆嚢、胃、大腸など
  • 乳腺内分泌外科
  • 肛門外科

診療内容・特徴

腹腔鏡手術について

腹腔鏡手術とは、数カ所の小さなキズで腹部を切開し、専用の内視鏡装置や操作器具を挿入して行う手術です。従来の開腹手術と比べて、体の様々な機能に与えるダメージが少ないこと(低侵襲性)や、術後にキズが目立ちにくいこと(整容性が良い)に注目が集まり、腹部外科領域のあらゆる分野に腹腔鏡手術が導入されています。当科では、平成23年6月に腹腔鏡手術システムを刷新し、腹腔鏡手術に関わるスタッフの教育も行ってきました。現在では24時間いつでも腹腔鏡手術ができる環境が整っています。

当科では年間200-240例程度の手術を行っています。そのうち8割程度は腹部(消化器外科)領域の手術です。腹部領域の手術として当院で手がける疾患は、胃がん、大腸がん、胆石・胆嚢炎、おなかのヘルニア(腹壁ヘルニア、そけいヘルニアなど、いわゆる脱腸)、急性虫垂炎(いわゆる盲腸)、腸閉塞、腹膜炎など多岐に渡りますが、その7割程度は腹腔鏡を用いた手術です。

その中でも、特に我々が力を入れている、そけいヘルニアの手術および単孔式腹腔鏡手術についてご紹介いたします。


そけいヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア手術:TAPP法
そけいヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア手術:TAPP法

そけいヘルニアとは脚の付け根の部分(そけい部)でおなかの壁の筋肉、筋膜が弱くなり、その隙間から腸や腸の周囲の脂肪組織が脱出するようになる病気です。
 従来はそけい法といわれる方法で、そけい部に5 cm程度の皮膚切開を行い、筋肉、筋膜の隙間をヘルニア修復用のメッシュシート(網目状になった医療用シート)で修復する方法が主流でした。当院では2012年より腹腔鏡下そけいヘルニア手術、TAPP法を導入しています。

TAPP法では、おへそのくぼみに2 cm、その左右に1 cmの皮膚切開を行い、内視鏡装置、操作器具を挿入します。まず、お腹の中からヘルニアを観察し、ヘルニア門(ヘルニアの出入り口)の位置や大きさを確認し、周辺で十分なスペースを確保した後、メッシュシートを設置・固定します。ヘルニア修復の理論は従来のそけい法と変わりませんが、その利点はお腹の中からの観察による診断の確実性、メッシュシート設置時の視認性の良さにあります。左右両側の鼡径ヘルニアであっても同じキズで同時に手術できるのも大きな利点です。当院のデータでは、従来のそけい法に比べ、術後のそけい部違和感、疼痛も少なく、退院までの日数も短縮しています。最近では、ほとんどの患者さんが3泊4日の入院です。

TAPP法は残念ながら、全ての患者さんに適応となるわけではありません。全身麻酔が難しい方、お腹の中に高度の癒着が予想される方などでは、従来のそけい法による手術も行っています。
そけいヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア手術:TAPP法

胆石症や急性虫垂炎の手術における単孔式腹腔鏡手術
胆石症や急性虫垂炎の手術における単孔式腹腔鏡手術

胆嚢摘出術や虫垂切除術において、いわゆる単孔式腹腔鏡手術を導入しています。単孔式手術では主に、おへそのくぼみにZ字の皮膚切開をおき、内視鏡装置と操作器具を挿入、お腹の壁の別の部位から補助的に直径2.3 mmの操作器具を挿入して、手術操作を行います。術後のキズは、おへそのくぼみに隠れてしまい、数週間後にはほとんど判らない状態となります。

残念ながら、全ての患者さんで単孔式腹腔鏡手術が適応となるわけではありません。個々の患者さんの病状に合わせて、従来の腹腔鏡手術や開腹手術を選択する場合もあります。

十善会病院外科では、常に患者さんの病状を総合的に判断し、できるだけ安全で負担の少ない治療を提供すべく、日々努力しています。

もちろん今回ご紹介した疾患に限らず、様々な疾患に対応しています。どうぞお気軽にご相談下さい。

手術症例数

手術症例数手術症例内訳

スタッフ紹介

氏名 米田 晃(よねだ あきら)
役職 外科部長
専門領域  
氏名 杉山 望(すぎやま のぞむ)
役職 健康管理センター長(兼務)
専門領域 一般外科、乳腺外科
趣味 庭の雑草摘み
氏名 甲 拡子(きのえ ひろこ)
役職 外科医師
専門領域 一般外科
資格他  
趣味 映画鑑賞、絵画鑑賞、ピアノ